VISION

武田研究室は、再生医療への応用を目指したバイオマテリアルに関する研究を行っています。
この分野は、医学・工学・化学・材料科学・細胞生物学などの多くの学問が境界を接して、さらに複雑に融合し合っている領域です。
そのため、研究室では有機・高分子合成やバイオマテリアルの作製、基材表面の微細加工、細胞挙動の制御、再生組織の構築、細胞シートの臨床応用など、各メンバーが多様な分野の研究を行っています。
各自の研究を進めるには、もちろん幅広い分野への知識や興味、専門性が求められますが、研究室の各メンバーの研究を理解するにはさらに豊富な知識が必要となります。
このように異なる分野をまたいだ学際的な研究を行っている研究室は珍しいですが、だからこそ求めれば求める以上に多くのものが得られると思っています。
メンバーには各自の研究領域に固執せずに、専門を固めすぎずに、自ら積極的にできるだけ多くを吸収してもらうことを期待しています。
また、研究活動を通して専門的な知識・技術だけでなく、多くの仕事に通用するような基礎的なスキル、「論理的な思考力」や「問題の発見・解決力」、「アイデアの創造力」なども得ることができると考えています。
これらを得ることは簡単ではないですが、一生懸命に研究に打ち込んだ人には自然と身に付くものです。
大学研究のように好きな研究を自由にできる時間は限られていますが、貴重な時間を無駄にせずに研究に打ち込み、研究者として、また社会人としてステップアップすることを願っています。
最後に、研究推進にあたり本研究室が最も大切にしているのは「やってみよう」の精神です。
各自が主体的に考えて積極的に行動・挑戦するベンチャー企業のような精神を育んでいきたいと思っています。
目指すところは、小さくまとまらずに、また現状に安んじることなくアイディアをぶつけ合い、飛躍的な発想を生み出し続け、常に新しいものを創り続ける研究室です。
武田研究室は、次世代の新しい医療技術を開発して患者さんを始め広く人類に貢献するという目標に、全員の力を合わせて挑んでいきます。

2016年 8月 武田 直也